
近年,日本では,家族問題が多発することで,家族のもつ役割や機能が見直されている.また,看護学の専門分化と高度化の中で,家族看護学という新しい学問が誕生し,家族システムユニットを看護の対象とするパラダイムを探求している.私は,家族看護学の黎明期から,その教育・研究・実践のキャリアを歩んできた.
家族看護学とは,家族システムユニットが家族機能を自立的かつ自律的に維持・向上するために,予防的ならびに療法的な家族支援を行う実践科学であると私は捉えている.そして,子どもと家族のウェルビーイングをめざした“サイエンス,アート,そして社会貢献”を私のライフワークとして取り組んでいる.
多様な家族との邂逅が私の宝物である.私の天職は,家族看護学の確立と発展に限りなき挑戦をすることである.
法橋尚宏
注:看護学者のウェブサイトも参照してください.